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怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉

怒りの全容と対処だけでなく、激情も包括する名書

自身ではselfmanagementを課題としている中、つい最近に身近な人が怒っている場面に遭遇したので本書を記事化。著者は、スリランカ生まれで35歳に来日後に最初期の仏教であるテーラワーダ仏教の日本協会で従事。

POINT
・怒りの根源は、「私は正しい」「正しい私がこんな想いをするのは不平等」という歪んだ考え
・もし自分が悪くもないのに目上の人に怒られたら、「ちょっとの間放っておいてあげよう」と思うことです。それから「みんな同じ人間ですから、お互い話し合って問題を解決しましょう」という態度で接することです。<中略>平和を語る人が強者である。
・「自分は偉い」や「自分はダメな人」というエゴを捨てる
・怒りは猛毒であり、ゴミである。それに気づくことが先決。もし怒っている人がいて、怒りで返す/反応するのは“ゴミを食べる”のと同じ行為

「怒り」がThemeであるが一感情にとどまらない範疇で語られていたので、Title以上に自身のselfmanagementには有効であった。本書を読むうえで一つ留意をすれば、下記の一文のように「激怒」と「怒り」の2つが混同しやすい点はあった。これは「怒り」→「激情」に変換すると本書が「怒り」に限らない広範な情動への有効性がみえてくるように思う。

P15.人間は「激情」と「愛情」で生きている
P74.激情は自分を焼き尽くす「火」
P76.「激情」が気づかないうちにからだを壊す

この本を読んで一定水準のselfmanagementは出来るようになると思う。一方、Amazonレビューでは批判的な評価が目立つよう、広範なThemeであり特に対処法は一部の記載にはなる。私は、より鍛錬が必要だったので『無(最高の状態)』へ至った。

もともと、この本を知ったきっかけとなったすご本の人/dainさんの記事に深く感謝
◇「怒らないこと」はスゴ本
https://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2010/04/post-9436.html

怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)